スクワットは、腹筋や腕立てのような筋力トレーニングの中でも最も基本的で効果的なエクササイズの一つです。
脚やお尻の筋肉を鍛えるだけでなく、体幹やバランス能力を向上させるため、初心者から上級者まで多くのトレーニーに取り入れられています。
しかし、正しいフォームを理解しないまま行うと、期待される効果が得られないばかりか、膝や腰に負担をかけてしまうリスクもあります。
この記事では、スクワットを安全かつ効果的に行うためのポイントを解説します。正しいやり方を習得して、筋トレの効果を最大限に引き出しましょう。
スクワットの効果
スクワットのメリットは、全身の筋肉を効果的に鍛えられることです。特に、太ももやお尻の筋肉を強化し、体幹の安定性も向上させます。
スクワットは基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促進するため、ダイエットにも効果的です。
また、関節の柔軟性やバランス感覚を向上させる効果もあります。加えて、スクワットを継続することで筋力と持久力が増し、日常生活での動作がスムーズになります。
全身運動としてのスクワット
スクワットは、太もも、ヒップ、そしてコアの筋肉を同時に鍛えることができる全身運動です。
特に、大腿四頭筋やハムストリングスといった大きな筋肉群を使うため、運動後も基礎代謝が上がり続ける「アフターバーン効果」が期待できます。
アフターバーン効果とは、運動後に体が通常以上の酸素を消費し続ける状態のことです。強度の高い運動を行うと、エネルギー消費が運動後も続き、安静時の代謝が上がります。
この効果により、運動後の数時間から最大で48時間にわたってカロリーを燃焼し続けるため、脂肪燃焼が促進され、ダイエットや体脂肪減少に役立ちます。
コアの強化によるウエスト引き締め
スクワットは下半身の筋肉だけでなく、バランスを保つために腹筋や背筋といった体幹(コア)を安定させるために多く使います。
これにより、姿勢が改善され、腹部の筋肉が引き締まります。
特に、体をまっすぐに保ちながらスクワットを行う際、腹筋を使ってバランスを保つので、ウエスト周りの筋肉も効果的に鍛えられます。
正しいフォームで行うことで、より効果的にコアを鍛えることができます。
有酸素運動との組み合わせでさらなる効果
スクワットを有酸素運動と組み合わせることで、さらなる効果が期待できます。
スクワットは筋力を向上させる無酸素運動ですが、有酸素運動を取り入れることで、脂肪燃焼や心肺機能の向上を同時に狙えます。
この組み合わせにより、カロリー消費が増え、筋肉の強化と同時に全身の代謝が高まり、より効率的に体脂肪を減らすことが可能です。
特に、インターバルトレーニングのように、強度の高い運動を交互に行うと効果的です。
例えば、HIIT(高強度インターバルトレーニング)の一部としてスクワットを取り入れることで、全身の脂肪燃焼が促進されます。
自宅の筋トレを効果的に行うポイント
自宅で筋トレを行う際には、次の5つのポイントを押さえることが肝心です。
- 正しいスタートポジションから始める
- マインドマッスルコネクションを活用する
- 単関節運動を激しく行わない
- 呼吸を意識しすぎない
- 体調管理やストレスのコントロールを意識する
自宅で筋トレを効果的に行うためには、正しいスタートポジションを取ることが重要です。
また、鍛えている筋肉を意識することで効果が高まります。単関節運動は控えめにし、呼吸は自然に行うことを心がけ、息を止めないようにします。
さらに、体調やストレスを管理し、トレーニングの効果を最大限に引き出すことが大切です。
初心者の場合、最適なトレーニングを行えていない場合がほとんどです。
正しいトレーニングを選び、正しいフォームで適切に負荷をかけるのは難しく、怪我のリスクも高まります。トレーニングの効果を最大化するためには、パーソナルトレーニングの検討をおすすめします。
関連記事:【筋トレ初心者】自宅の筋トレを効果的に行うポイント5選
正しいスクワットの姿勢とやり方
スクワットは、ウエストを引き締めるための非常に効果的なエクササイズです。
主に下半身の筋肉をターゲットにしながらも、体全体を使うため、全身の代謝を上げ、効率的に脂肪を燃焼させる効果があります。
自宅でスクワットを行うのであれば、効率よく鍛えるだけでなく、身体を痛めてしまわないよう正しく行えるようにしましょう。
ノーマルスクワット
- 足を肩幅に開いて立ち、つま先は正面ではなく少し外側に向けます。
- 胸をしっかり張って、手は胸の前で交差するのが良いでしょう。
- この状態から、股関節を先に曲げてから膝を曲げていき、ゆっくりとしゃがんでいきます。(いけるところまで)
- 足の裏全体で踏ん張って、立ち上がります。膝が痛くなければ、真っすぐ立つところまで戻って大丈夫です。
腿が床と平行になるまでしゃがむのが理想ですが、まずは深く沈むということをあまり考えすぎずに行うようにしてください。
膝が曲がれば太ももにしっかり負荷がかかりますので、慣れてきたら少しずつ深くしていきましょう。
ポイントは、椅子に深く座るようなイメージでお尻を後ろに引くように行うことです。腰の反りすぎには注意しましょう。
ブルガリアンスクワット
ベンチや椅子、自宅であればベッドなどに片足を後ろに乗せ、前に出した片足でスクワット動作を行うエクササイズです。
この動きでは、主に前脚の太ももやお尻の筋肉(大腿四頭筋やハムストリングス、臀筋)を集中的に鍛えることができます。片足ずつ行うため、バランスや安定性の向上にも効果的で、通常のスクワットよりも負荷が高いのが特徴です。
- 足を乗せる前に、まずは立ち位置を決めます。一度腰かけて左足を伸ばしたら、その伸ばした足の位置がスタート位置になります。
- そのまま立ち上がって、右足は後ろに乗せましょう。足の甲が乗るくらいの位置に乗せてください。
- 正面を向いて、股関節からぐーっとしゃがみます。
- 腿が床と平行になるまでしゃがんだら、もとの位置に戻ります。身体が前のめりにならないよう注意してください。
- 10回~15回を1セットとして行います。
ご自宅のトレーニングで、ノーマルスクワットでは物足りない、という場合におすすめのトレーニングです。
しゃがんだ際に、背中が丸まったり前傾になってしまわないように気を付けましょう。
また、膝が右や左にブレないように、真っすぐ正面のまま固定するようにしてください。
器具を使ったおすすめスクワット
下半身を強化するバーベルスクワット
バーベルスクワットは、バーベルを担いで行うスクワットの一種で、筋力トレーニングの中でも特に脚や体幹の筋肉を強化するエクササイズです。
大腿四頭筋(太ももの前)、ハムストリングス(太ももの裏)、大臀筋(お尻)、そして脊柱起立筋(背中の筋肉)などを重点的に鍛えることができます。
- 手の幅は肩幅より少し広く取ってバーを掴んだら、真下に入ります。(足幅は気にせず立ちやすい幅でOK)
- バーは肩の中央に置くか首の後ろに軽くかけたら、正面を見て立ち上がります。
- 一歩後ろに下がったら、肩幅より少し広めに足を開いて、つま先もすこし外側に向けます。
- 正面を見て、スタートポジションにつきます。
- 椅子の奥に座るようなイメージで、股関節からゆっくりしゃがみます。
- 腿が床と平行になるところまで下りたら、息を吐きながら立ち上がっていきます。
慣れるまでは、1回ごとに立ち上がってしっかり呼吸を整えてから行いましょう。
連続して行う場合は、立ち上がった時に完全に膝を伸ばし切らないほうが負荷が高いので、少し曲げた状態までにしてみてください。
焦って連続でやろうとすると、お腹の力が抜けてしまいがちになるため、腰椎への負担がかかりやすく腰を痛める原因になります。
ハーフバランスボード楽しくスクワット
ハーフバランスボードを使って、いつもとは一味違ったトレーニングをするのもおすすめです。
バランスを取るため手は自由にして構いませんので、それ以外は通常のスクワットと同様に行います。
このハーフバランスボードを使うと、自分の力の入れ具合で前や後ろ、左右に傾くので、自分のバランスを見ることができます。
たとえば、ボードが後ろに傾くようならかかと寄りに力が入っているのがわかったり、前に傾くのであればつま先寄りだということが一目でわかります。
このように、普段は気づかない自分の体の癖に気づけたり、すこし気分転換に使うこともできるので、ぜひトライしてみてください。
スクワットのよくあるNG例・注意点
スクワットはシンプルなエクササイズですが、正しいフォームで行わなければ効果が半減するだけでなく、怪我のリスクも高まります。
ここでは、スクワットを行う際によく見られるNG例と、その注意点について解説します。
膝がつま先より前に出てしまう
スクワットを行う際に多くの人が犯しがちなミスは、膝がつま先よりも前に出てしまうことです。
これは、膝に過度な負担をかけ、怪我を引き起こす可能性があります。
正しいフォームでは、膝はつま先と同じ位置か、それよりも後ろに保つことが重要です。
特に、しゃがむ際には、股関節から動かし、体重をかかとに乗せるイメージを持ちましょう。
背中が丸まってしまう
スクワット中に背中が丸まると、腰に大きな負担がかかり、腰痛の原因となります。
正しいフォームでは、背中をまっすぐに保ち、胸を張るように意識しましょう。
肩甲骨を引き寄せ、体幹をしっかりと固定することで、背中をまっすぐに保つことができます。
また、目線は前方を見据え、首を過度に曲げないように注意しましょう。
重心が前に傾く
スクワットの動作中に、重心が前に傾くと、ふくらはぎや膝に不必要な負担がかかります。
重心は常にかかとに置き、足裏全体で地面を押し上げるように動作を行うことが重要です。
もし重心が前に傾くようなら、スクワット中に椅子やボックスに座るイメージで練習することをおすすめします。
過度な回数や重量に頼りすぎる
スクワットの回数や重量を増やしすぎると、フォームが崩れやすくなります。
無理をして過度な負荷をかけるよりも、まずは正しいフォームで行うことを優先しましょう。
自分のレベルに合った回数や重量で、徐々に負荷を増やしていくことが大切です。
まとめ
自宅でできるおすすめのスクワットは以下のとおりです。
- ノーマルスクワット
- ブルガリアンスクワット
- バーベルスクワット
- ハーフバランスボードスクワット
スクワットのNG例は以下のとおりです。
- 膝がつま先より前に出てしまう
- 背中が丸まってしまう
- 重心が前に傾く
- 過度な回数や重量に頼りすぎる
ジムでのトレーニングだけでなく、ご自宅での継続的なトレーニングも重要です。
せっかくトレーニングを始めるのなら、まずはご自身にあったトレーニングを知ることが重要です。理想のスタイルを目指すためにも、Atelier Reve 藤が丘に是非お気軽にご相談ください。
私、プロトレーナーりゅうけんが、本気で向き合い全身全霊でサポートさせていただきます。