妊娠中から産後にかけて、「なんだか姿勢が変わったかも…」と感じたことはありませんか?
お腹が大きくなる妊娠期、そして抱っこや授乳が日常になる産後。女性の体はこの時期に大きく変化し、気づかないうちに〈反り腰〉〈猫背〉〈骨盤のゆがみ〉など、姿勢が崩れやすくなります。
そのまま放置してしまうと、腰痛や肩こり、ぽっこりお腹などの体型変化だけでなく、疲れやすさや睡眠の質の低下といった不調にもつながることがあります。
でもご安心ください。産前産後こそ、正しい知識とやさしいセルフケアで、姿勢はしっかり整えることができます。
この記事では、妊婦さん・産後ママに多い姿勢の崩れと、その原因、そして自宅で簡単にできる改善法まで、やさしく解説していきます。
妊婦さん・産後ママは姿勢が崩れやすい|体の変化に気づいていますか?

妊娠・出産を経て女性の体には大きな変化が訪れます。
お腹の重みやホルモンの影響により骨盤や関節が緩み、無意識のうちに姿勢が崩れてしまうことも。
反り腰・猫背・骨盤の傾きといった変化はそのまま癖となり、出産後も不調や体型の崩れにつながるリスクがあります。
体を守るための自然な変化とはいえ、腰痛や肩こり、ぽっこりお腹、疲れやすさなどを感じる前に、早めのセルフケアで姿勢を整えることが大切です。
妊娠中は反り腰・骨盤前傾に注意|筋力低下がクセを固定する
妊娠中はお腹のふくらみによって重心が前に移動し、腰を反らせる姿勢になりがちです。
これが「反り腰」のはじまりで、同時に骨盤も前に傾き、下腹部が突き出たような姿勢になります。
妊娠後期は腹筋が使えなくなるため、骨盤を支える力も弱まり、姿勢のクセが固定されやすくなります。
りゅうけん放っておくと産後も腰痛やお腹のたるみ、股関節の不調などにつながるため、妊娠中からのケアが重要です。
関連記事:反り腰改善の鍵は「腹圧とお尻」!骨盤から整えるトレーニング5選
産後は授乳や抱っこで猫背に|巻き肩が不調と見た目に影響
赤ちゃんを抱っこする姿勢は、どうしても前傾になりがち。
肩が内側に巻き込まれる「巻き肩」、背中が丸まる「猫背」の姿勢が定着すると、肩や首、背中の張りが慢性化します。
また、猫背姿勢では肺が圧迫され、呼吸が浅くなることで自律神経のバランスも崩れやすくなります。
産後は赤ちゃん中心の生活になりますが、自分の姿勢にも目を向けて、少しずつ改善していくことが心と体の安定に役立ちます。
骨盤のゆがみがぽっこりお腹・お尻のたるみを招く
産後は骨盤が前後に傾きやすく、前傾では下腹が出やすく、後傾ではお尻が垂れやすくなります。
また骨盤の位置がズレると、腹筋やお尻の筋肉が使われにくくなり、引き締め効果が得られません。
見た目だけでなく腰痛や股関節痛の原因にもなるため、産後こそ骨盤を整え、体幹とお尻をバランスよく使う姿勢づくりが大切です。
関連記事:自宅でヒップアップに効果的な筋トレ3選!筋トレのポイントや正しいやり方を解説
呼吸の浅さが代謝や自律神経に影響することも
猫背や巻き肩によって胸まわりが圧迫されると、呼吸が浅くなります。
十分な酸素が取り込めない状態が続くと代謝が落ち、疲れやすくなるほか、自律神経の乱れからイライラや不眠につながることも。
特に育児中はストレスもかかりやすいため、まずは「深く息を吸う」ことを意識するだけでも、心身の回復力が変わってきます。
関連記事:在宅ワーク太りは全身に出る!運動不足・姿勢・代謝低下をまとめて解消
妊娠中から始めるセルフケア|「股関節」をゆるめる
妊娠中は、体の変化により激しい運動が制限されますが、だからこそ日常のちょっとしたセルフケアが重要になります。
妊娠後期になると、出産に備えて「リラキシン」というホルモンが分泌され、骨盤まわりの靱帯が自然とゆるみます。しかし、筋肉や関節がガチガチに硬いと骨盤がスムーズに開かず、分娩時に体がうまく連動しにくくなることがあります。
また妊娠中はお腹が大きくなるにつれて、体の重心が前に移動しやすくなります。これにより、股関節や腰・骨盤にかかる負荷が増加し、反り腰・骨盤前傾・恥骨の痛みなどを引き起こすことがあります。
股関節は下半身の血流やリンパの流れに大きく関わる部位です。妊娠中は運動量の減少や子宮の圧迫で下半身の血行不良やむくみが起こりやすくなります。
股関節まわりをやさしく動かすことで、偏った負荷を軽減し、血流が促進され、冷えやむくみの軽減にも効果が期待できます。
股関節ぶらぶら体操|脱力で深部からゆるめる


- 足を前に伸ばして座ります。背筋は軽く伸ばし、全身の力を抜きましょう。
- 股関節から足全体を使って、左右にブラブラと揺らします。
- 膝は伸ばしたままでも、軽く曲げてもOK。足幅も自然に開いて構いません。
- ポイントは「力を入れずに揺らすこと」。重力に任せてゆらゆらと動かすことで、股関節の奥にある筋肉の緊張がやわらぎ、血流も促進されます。
- 30秒〜1分ほど、心地よい範囲で続けてください。
この体操は、長時間の座り姿勢でこわばりやすい妊婦さんにもおすすめ。骨盤の動きがスムーズになり、姿勢保持にも役立ちます。目を閉じて呼吸をゆっくり深くしながら行えば、リラックス効果も高まり、心の安定にもつながります。
無理のない範囲で、1日1〜2分を目安に継続してみましょう。
あぐらで簡単ゆらゆらケア|座ってできるお手軽ストレッチ

- 床に座り、あぐらをかくようにして両足の裏を合わせます。
- かかとは体のほうへできるだけ引き寄せ、リラックスした姿勢をとりましょう。
- 両ひざを上下に軽く揺らすように動かし、股関節まわりをゆっくりと緩めていきます。
- 動きは無理に力を入れず、重力に身をまかせるイメージで行うのがポイントです。
産後ママの姿勢改善ストレッチ|背中とお尻を動かすのがポイント
産後の体は「戻そうとする力」が働きやすく、姿勢や体型を整える絶好のタイミングです。
しかし、授乳や抱っこなどで前かがみの姿勢が続くと、肩や背中、骨盤まわりに負担がかかり、姿勢が崩れたまま固定されやすくなります。
そこで重要なのが、背中とお尻を動かすストレッチや筋トレです。
道具を使えば短時間でもしっかり効かせることができ、日々の育児の合間でも取り入れやすくなります。
関連記事:猫背改善が見た目と体調を変える!肩こり・頭痛・やる気低下を防ぐには?
肩甲骨を締める「ローリング」|深層の背筋にアプローチ
ローリングとは、ゴムチューブなどを使って背中の筋肉を動かすエクササイズです。広がってしまった肩甲骨を引き寄せる動きが中心で、特に深層の背筋を刺激するのに適しています。


椅子に浅く腰掛け、背筋をスッと伸ばして姿勢を整えます。
- 両手でチューブの端を持ち、肩幅程度に構えます。
- 息を吐きながら、両肘を後ろに引いていきましょう。
- 肩甲骨を背中の中央にギュッと寄せるように意識します。
- 強く引きすぎる必要はありません。チューブに心地よい抵抗を感じる程度でOKです。
- 肩に力が入らないよう注意しながら、10回程度を目安に繰り返します。
背中は普段の生活で動かしにくい部位だからこそ、こうした道具を使って意識的に動かすことが重要です。1日5回から始めて、少しずつ回数を増やしていきましょう。
もし、床に座るのが難しいという場合は「椅子に座った状態でローリング」をしてもOKです。


お尻ほぐしで骨盤を安定化|反り腰・腰痛のケアにも有効
骨盤を安定させるうえで欠かせないのが、お尻まわりの筋肉です。
特に中臀筋(ちゅうでんきん)や大臀筋(だいでんきん)が硬くなると、骨盤が傾きやすくなり、反り腰や腰痛の原因にもなります。
おすすめは「お尻のほぐしケア」。ストレッチポールやボールを使って、左右のお尻を交互に軽くほぐすように動かしていきます。寝転がって行うのが基本ですが、座ったままでもOK。じんわりと圧をかけて、お尻全体をやさしくマッサージしましょう。
血流がよくなり、筋肉の緊張がとれることで、骨盤が正しい位置に戻りやすくなります。1日5分からでも、継続することで確実に変化を感じられるはずです。
注意!妊娠中に避けるべき運動とは?|腹圧・転倒リスクを回避
妊娠中は体調や身体のバランスが大きく変化します。だからこそ「体にいいから運動しよう」と思っても、注意が必要な動きやタイミングがあります。
以下のようなことは避けることをおすすめします。
- 腹圧がかかりすぎるもの
- 重いものを持ったり使ったりする
- 転倒の恐れがある動きや場所(例:段差の近くなど)
たとえば、腹筋運動やジャンプ系の有酸素運動、片脚でバランスを取るようなヨガポーズは、腹圧を高めたり体幹が不安定になったりして、赤ちゃんにも母体にも負担となる可能性があります。
また、妊娠中はリラキシンというホルモンの影響で関節がゆるみやすく、普段以上にケガをしやすい状態。特に後期になるほど転倒や腰痛のリスクが高くなるため、無理のない範囲での運動にとどめましょう。
運動を始める前には、必ず主治医に相談し、医師の指示を受けながら安全なメニューを選ぶことが大切です。
まとめ
妊娠や出産は、体が大きく変化する特別な時期です。つらい腰痛や疲れやすさ、体型の変化に悩まされることもありますが、それは裏を返せば「姿勢を見直す絶好のタイミング」でもあります。
反り腰や猫背、骨盤の傾きなど、産前産後に起こりやすい姿勢の崩れは、日々の小さなクセから少しずつ定着していきます。そのままにしておくと、慢性的な不調や体型の崩れにつながってしまいます。
だからこそ、1日たった5分でもいいから、自分の体にやさしく向き合う習慣を持つことが大切です。股関節をほぐしたり、肩甲骨を動かしたり、お尻をマッサージしたりと、負担の少ないセルフケアを無理なく続けていきましょう。
「自分のことは後回し」になりがちな時期ですが、ママの元気が赤ちゃんにも家族にもつながります。まずは今日、姿勢を整える第一歩を踏み出してみてください。


