自宅でのトレーニングにバランスボールを取り入れると、楽しみながら効果的に体を鍛えることができます。
特に体幹トレーニングには最適で、姿勢改善や筋力向上、さらに柔軟性の向上まで、多くのメリットが期待できます。
この記事では、初心者から上級者まで楽しめるバランスボールを使ったトレーニングメニューを紹介します。
それぞれのエクササイズのポイントや効果も詳しく解説するので、初めてバランスボールを使う方でも安心です。ぜひ取り入れてみてください。
バランスボールとは?魅力と効果
バランスボールは、柔らかい素材でできた大きなボールで、主にリハビリやフィットネスの道具として使用されています。
バランスボールの最大の魅力は、その「不安定さ」にあります。
この不安定な状態を利用してトレーニングを行うことで、体幹やインナーマッスル(深層筋)を効率よく鍛えることができます。
また、全身を使う動きが多いため、バランス感覚の向上や柔軟性のアップも期待できます。
軽量で持ち運びが簡単なので、自宅でのトレーニングにも最適。
座っているだけでも体幹には非常に良いため、椅子代わりに使えば自然と姿勢が良くなり、日常生活にも良い影響を与えます。
バランスボールは、座ったときに股関節と膝の角度がそれぞれ90℃になるものがベストです。
初心者向け|バランスボール体幹メニュー4選
シッティング・ニーアップ
シッティング・ニーアップは、バランスボールに座りながら膝を持ち上げることで、体幹を効果的に鍛えるエクササイズです。腹筋や腰回りの筋肉を強化しながら、バランス感覚の向上にも役立ちます。
- バランスボールに背筋を伸ばして座ります。
- 両手は腰に軽く添えるか、バランスを取るために広げます。
- バランスを取りながらゆっくり足を上げます。
- 背中が丸くならないように、常に姿勢を意識しましょう。
不安定なボールの上で動くことで、体幹とインナーマッスルを鍛えます。膝を持ち上げる動きが腹直筋を刺激し、引き締まったお腹を目指せます。
シッティング・ニーアップは、特別な準備が不要で自宅で簡単に始められるエクササイズです。
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骨盤|横動かし
骨盤を左右に動かすことで腰回りの筋肉を鍛え、柔軟性を向上させるエクササイズです。デスクワークで凝り固まりがちな腰のストレッチにも最適です。
- バランスボールに座り、背筋をまっすぐに保ちます。両手を腰に当てるか、体の横で自然に下げます。
- バランスを取りながらゆっくり足を上げます。
- 骨盤を左右にスライドさせるように動かします。動きはゆっくりとコントロールしながら行いましょう。
- 左右それぞれ10回ずつ繰り返します。
骨盤だけを動かし、肩や胸が揺れないように意識します。
腰方形筋や中臀筋などの筋肉をほぐし、腰痛の予防に効果的です。骨盤の動きをスムーズにし、姿勢改善をサポートします。
骨盤|前後エクササイズ
骨盤を前後に動かして腰部の筋肉を鍛えるとともに、腹筋や背筋を強化するエクササイズです。腰痛予防や姿勢改善にも役立ちます。
- バランスボールに座り、背筋を伸ばします。両手を腰に当てるか、体の横で自然に下げます。
- バランスを取りながらゆっくり足を上げます。
- 両手を腰に置き、骨盤を前に傾けるように動かします。
- 次に、骨盤を後ろに傾けるように動かします。
- 骨盤を転がすようなイメージで、滑らかに動かしましょう。
- 前後それぞれ10回ずつ繰り返します。
骨盤の前後エクササイズを行うことで、腰回りの筋肉が鍛えられ、自然と姿勢が整います。
また、骨盤の柔軟性が向上し、それに伴って腰痛の軽減も期待できます。
さらに、このエクササイズは腹筋と背筋をバランスよく鍛える効果もあり、体幹の安定性を高めるのに役立ちます。
プッシュアップ
バランスボールを利用して腕立て伏せを行うエクササイズです。
通常のプッシュアップに不安定さを加えることで、上半身だけでなく体幹全体を鍛えることができます。
特に肩、胸、腕の筋肉に加えて、コアの筋肉も強化されるのが特徴です。
- まず、バランスボールの上に手を乗せ、プッシュアップの姿勢を取ります。このとき、腕を肩幅程度に開き、バランスを保つことが重要です。
- そのまま肘を曲げて体を下げ、胸がボールに近づく位置まで移動します。
- ゆっくりと元の姿勢に戻り、この動作を繰り返します。
関連記事:【プロ直伝】腕立ての正しいやり方とフォームについて解説
上級者向け|バランスボール体幹メニュー4選
片手片足バランス
バランスボールの不安定さを利用して、体幹の強化とバランス感覚の向上を目的としたエクササイズです。この動きは全身を使いながら特に体幹部に負荷をかけ、コアマッスルを効率的に鍛えることができます。
- バランスボールに、四つん這いの姿勢で乗ります。
- この状態で、片手をゆっくりと顔の前に伸ばします。
- 次に、反対側の片足をボールからから浮かせ、できるだけ真っすぐに伸ばします。
- その姿勢を5~10秒キープしたら、元の位置に戻ります。
- 反対の手足も同じ動作を繰り返します。左右それぞれ5~10回行いましょう。
不安定な姿勢を維持することで体幹を集中的に鍛えられます。
特に、腹斜筋や脊柱起立筋といった体幹部の深層筋に効果的です。
ヒップリフト
バランスボールを使ってお尻や太ももの裏(ハムストリングス)、そして体幹を効率的に鍛えるエクササイズです。
バランスボールを利用することで通常のヒップリフトよりも不安定な状態を作り出し、より多くの筋肉を動員できます。
- 仰向けに寝転び、両足をバランスボールの上に乗せます。
- 膝は軽く曲げ、かかとがボールの中央にくるように調整してください。
- 両腕は体の横に伸ばし、手のひらを床に向けて安定させます。
- お尻をゆっくりと持ち上げ、膝から肩まで一直線になるようにします。
- このとき、バランスボールが揺れないように意識しましょう。
- 2~3秒キープした後、ゆっくりとお尻を床に戻します。この動作を10~15回繰り返します。
ヒップアップ効果が期待できるお尻の筋肉(大臀筋)をメインに鍛えることができます。
また、ハムストリングスや体幹部の筋肉も同時に刺激されるため、下半身全体の筋力アップと体幹の安定性向上が得られます。
関連記事:自宅でヒップアップに効果的な筋トレ3選!筋トレのポイントや正しいやり方を解説
スライディング・レッグカール
バランスボールを使って脚を動かしながらハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)や体幹を鍛えるエクササイズです。この動きは下半身全体の筋力強化だけでなく、バランス感覚や安定性を向上させる効果もあります。
- ヒップリフトの姿勢を取り、ボールを足で軽く押さえます。
- その状態から膝を曲げて、ボールを自分の方へ引き寄せます。
- ゆっくりと膝を伸ばし、ボールを元の位置に戻します。
- この動作を10~15回繰り返します。
スライディング・レッグカールは、主にハムストリングスを効果的に鍛えるエクササイズです。
ボールを安定させるために腹筋や臀筋も同時に働きます。さらに、骨盤周りの安定性が向上し、姿勢改善や腰痛予防にも役立ちます。
シットアップ(腹筋)
バランスボールの弾力とカーブを利用することで、腹筋を深く伸ばす動きを加え、より強い負荷をかけられます。
特に腹筋は縮める動きよりも伸ばす動きの方が効果的と言われており、このエクササイズはその特性を最大限に活用します。
- バランスボールに腰を乗せ、ボールの前側に浅く座ります。
- 膝を曲げ、足裏を床にしっかりとつけて安定させます。両手は真っすぐに伸ばして、手は軽く重ねておきます。
- 上体を後ろに倒し、背中をバランスボールに沿わせるように深く反ります。手は常に目線の先に来るようにします。
- 腹筋を使って上体を引き上げ、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- この動作を10~15回繰り返します。
腹筋に慣れていない方は、少しの回数でもかなり効果的なトレーニングになります。
関連記事:腹筋の正しいトレーニング方法とは?自宅やジムでの効果的な筋トレ解説
バランスボールを使う際の注意点
バランスボールを使ったエクササイズは非常に効果的ですが、正しい方法で使用しないと怪我の原因にもなります。
バランスボールを安全に使用するための注意点と安全対策についてご紹介します。
補助種目として行うのが効果的
バランスボールを使ったトレーニングは、主に体幹や下半身を鍛えるために有効ですが、基本的に他のトレーニングと組み合わせて補助種目として行うのが効果的です。
例えば、スクワットやプッシュアップなどの基本的なトレーニングにバランスボールを加えることで、より多くの筋肉を使うことができます。
理想のトレーニングメニューは、上半身・下半身・全身のようにメニューを分けて行います。
理想のトレーニング頻度は3日ですが、そのうち1日をバランスボールを使った体幹デーにすると楽しく取り組めるので、週のトレーニングメニューに組み込むのもおすすめです。
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なるべく広いところで使用する
バランスボールを使う際は、周囲に障害物がない広いスペースで行うことが重要です。
ボールを使用することで、体が不安定になりやすいため、万が一転倒した場合でも安全な場所で行うことで怪我を防ぐことができます。
特に、周囲に家具や硬い物がない場所を選んでトレーニングを行うようにしましょう。
無理をして粘りすぎない
バランスボールを使ったトレーニングは、体幹を強化するために効果的ですが、無理をして粘りすぎるのは避けましょう。
特に初心者は、最初から長時間行うことは難しく、体に過度な負荷をかけると怪我をする原因となります。
トレーニングの際は、体調に合わせて無理なく行い、休憩を適宜入れることが大切です。
また、痛みや違和感を感じたらすぐにトレーニングを中止し、無理なく続けられるペースを守るようにしましょう。
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まとめ
バランスボールを使う際の注意点は以下のとおりです。
- 補助種目として行うのが効果的
- なるべく広いところで使用する
- 無理をして粘りすぎない
バランスボールは、不安定な状態を利用してトレーニングを行うことで、体幹やインナーマッスル(深層筋)を効率よく鍛えることができます。
補助種目として普段のトレーニングメニューに組み込むと、より高い効果を発揮してくれます。
ぜひ、自宅でのトレーニングにバランスボールを活用して、健康的な体作りを目指しましょう。