肩の筋トレは、腕立てやスクワットのように見た目の印象を大きく変えるだけでなく、日常生活においても重要な役割を果たします。
肩周りの筋肉を鍛えることで、姿勢改善や肩こりの軽減、そして肩関節の安定性を向上させることが可能です。
本記事では、効果的な肩の自宅でのトレーニング方法について詳しく解説し、筋力アップだけでなく、トレーニングの際の注意点についても紹介します。
肩の筋トレに取り組むことで得られるさまざまなメリットを理解し、理想のボディメイクに一歩近づきましょう。
肩の筋トレをするメリット
肩の筋トレには多くのメリットがあります。以下はその代表的なものです。
基礎代謝アップで太りにくい体に
肩の筋肉である三角筋は体の中でも大きな筋肉の一つであり、鍛えることで基礎代謝が向上します。
大きな筋肉を鍛えることで、基礎代謝が向上し、日常生活におけるカロリー消費が増え、脂肪が燃焼しやすくなります。
特に、太りにくい体を作るためには大きな筋肉を鍛えることが重要です。
姿勢改善と肩こり解消
肩周りの筋肉を強化すると、姿勢の改善につながり、肩こりや背中の痛みを軽減する効果があります。
現代社会ではデスクワークやスマートフォンの使用が増え、肩こりを抱える人が多いですが、肩の筋肉を強化することで血行が促進され、疲労が軽減されます
筋肉を強化することで、肩や首周りの負担を減らし、慢性的な肩こりや疲労を和らげる効果があります。
怪我の予防と関節の安定化
肩周りの筋肉を鍛えると、肩関節の安定性が向上し、怪我のリスクが減少します。
特に、肩は可動域が広いため、筋肉が弱いと関節が不安定になりやすく、捻挫や脱臼のリスクが高まります。
肩を強化することで、スポーツや日常生活での動作時に、関節を保護する効果があります。
筋力バランスの改善
肩の筋肉を鍛えることで、全体の筋力バランスが整い、特に上半身のパフォーマンスが向上します。
例えば、ベンチプレスやプルアップなど、他の上半身のエクササイズでも肩の筋力が重要な役割を果たします。
肩の筋肉が弱いと、他の部位に負担がかかり、結果としてケガをするリスクが高くなるため、肩の筋力向上が全体のバランスを改善します。
効果的な肩の筋トレメニュー
自宅での筋トレ|サイドレイズ(自重)
サイドレイズは肩の筋肉(特に三角筋の中部)を鍛える効果的なトレーニングです。
正しいやり方を理解し、適切なフォームで行うことで、肩を広く引き締めることができます。
- 足を肩幅くらいに開き、壁に対して骨盤と肩が平行になるように立ちます。
- 軽く正面を見て、手はゆるく握った状態にします。肘は軽く曲げた状態で、腕は体の横にこぶし二個分離した位置まで下ろします。
- 肩甲骨の延長線上を辿って、腕をゆっくりと肩のすこし上まで持ち上げます。体の自然な角度と高さを意識してください。
- 肩の筋肉(特に三角筋中部)にしっかりと負荷がかかっているのを感じながら、ゆっくりと元の位置に戻します。
- 30回を1セットとして行います。疲れてきたな、という程度で止めるようにして、無理をしないようにしましょう。
手を体の横にぺたんとつけてしまうと力が抜けてしまうので、体から離した位置で止めることですこし張力を保ちながら行います。
肘を伸ばしすぎないように注意し、動作中は腕全体をコントロールしましょう。
勢いをつけて行うのではなく、肩の筋肉をしっかりと意識して行うことで、効果が最大限発揮されます。
器具を使った筋トレ|ショルダープレス(バーベル)
ショルダープレスは、肩の三角筋や上半身全体を鍛える効果的なトレーニングです。
ダンベルやバーベルを使って行うことが多く、フォームが重要です。
- 何も持たない状態で、バーベルを支えるフォームを取ったときに、自分でしっくりくる位置を確認します。
- そのままの位置を保って、膝を曲げてバーベルの下につきます。
- 膝を伸ばしてバーベルが持ち上がったら、一歩前に出ます。
- 肩の力を使って、くっとウェイトを頭の上に押し上げます。
- ウェイトをゆっくりとコントロールして息を吸いながら、最初の高さまで戻します。
- ウェイトを押し上げる際に息を吐き、戻すときにまた息を吸います。呼吸をリズムよく行うことで、筋力を最大限発揮できます。
背中が反らないように気をつけるため、コアをしっかりと締めて姿勢を安定させましょう。
重さを無理に上げず、肩の可動域に注意しながら適切なウェイトで行うことが重要です。
自重で出来るサーキットトレーニングがおすすめ
サーキットトレーニングでは、短時間で複数のエクササイズを連続して行うため、肩周りの筋肉を効果的に刺激しながら脂肪燃焼も促進され、全体的な引き締め効果が期待できます。
肩の筋肉である三角筋をターゲットにした種目を複数組み合わせることで、前部、中部、後部とバランスよく鍛えられるのが特徴です。
サーキットトレーニングは、筋肉に異なる負荷をかけ続けることで効率よく全身を鍛えることができるため、短時間で結果を出したい人や、脂肪燃焼効果を高めたい人に向いています。
また、時間が限られているトレーニーにも人気の高い方法です。
サーキットトレーニングはリズミカルに行うのがポイントなので、腕の上げ下げの際に体に手が触れてしまってもOKです。
第1種目
- 両足を肩幅程度に広げ、手の甲を正面に向けます。
- 手の甲が上を向くようにして、前ならえの高さまで腕を上げたり下げたりします。
- これを10回繰り返します。
フロントレイズと呼ばれるこの動作は、肩の前(三角筋前部)を鍛えるトレーニングです。
肩の筋肉である三角筋は、前部、中部、後部の3つの部位に分かれており、フロントレイズでは特に三角筋の前部に負荷をかけることで、肩の分厚さを出すことができます。
第2種目
先ほどご紹介したサイドレイズを行います。
- 足を肩幅くらいに開き、壁に対して骨盤と肩が平行になるように立ちます。
- 軽く正面を見て、手はゆるく握った状態にします。肘は軽く曲げた状態で、腕は体の横にこぶし二個分離した位置まで下ろします。
- 肩甲骨の延長線上を辿って、腕をゆっくりと肩のすこし上まで持ち上げます。体の自然な角度と高さを意識してください。
- 肩の筋肉(特に三角筋中部)にしっかりと負荷がかかっているのを感じながら、ゆっくりと元の位置に戻します。
- これを10回行います。
第3種目
2種目のサイドレイズを、今度は胸を張った状態で、腕の位置を真横にして行います。
サイドレイズ(真横)は、三角筋の中部に負荷を与えることができるトレーニングです。
こちらも10回行いましょう。
第4種目
- 足を肩幅くらいに開き、膝を少し曲げます。股関節を曲げて胸を張ります。
- 腕をだらんと下ろしたら、手のひらをあわせて、そのまま真横に開いたり閉じたりします。
- これも10回行ってください。
肩があがったり竦んだりしないように気を付けましょう。
第5種目
- 足を肩幅くらいに開き、体の前で買い物袋を持っているような体勢になります。
- そのまま手は垂直移動するようにして、肘を肩の上まであげていきます。肩があがらないように気を付けましょう。
- こちらも10回行います。
第6種目
- 足を肩幅くらいに開いたら、顔の横にグーの状態で手を持っていきます。このとき、二の腕は床と平行にして、肘は90度に曲げます。
- 拳を頭の上に向かって、真っすぐ腕を上げていきます。
- 耳の横に戻して、また腕を上げる動作を10回繰り返します。
全6種目を一気に行います。肩が重だるくなって、しっかりと効いているのが実感できます。
肩の筋トレでよくあるNG例・注意点
フォームを正しく保つ
正しいフォームは、特に肩の筋トレでは重要です。特に注意すべきポイントは以下の通りです。
- 肩の位置を安定させ、肩甲骨を引き締めること。
- 肘が外に開かないようにする。
- 腰を反らせすぎず、背中が丸まらないように注意する。
肩関節は他の関節よりも可動域が広く、間違った動きや過負荷がケガに繋がりやすいです。
過度な重量を扱わない
肩は広い可動域を持つ一方で、不安定になりやすい関節です。過度に重い重量を使うと、他の筋肉や関節に負担がかかり、ケガのリスクが高まります。
初心者や中級者は、適切な重量で回数をこなすことを優先するべきです。
動作の際に無理に関節を動かすことは避け、自然な動きを心がけることが大切です。
特に、負荷をかける際に肩関節をロックせず、滑らかに動かすことが重要です
ウォームアップを忘れない
肩は可動範囲が広く、怪我のリスクも高いため、筋トレ前のウォームアップが重要です。
軽いダンベルを使った動きや肩甲骨を動かすストレッチを取り入れ、関節と筋肉を準備してからメインのトレーニングを行うと良いです。
オーバーワークに注意する
肩の筋肉は胸や背中のトレーニングでも使われるため、オーバーワーク(過度なトレーニング)を避けることが大切です。
例えば、セット数はフロント・サイド・リアの各部位ごとに2セットずつ、トータルで6セットに留めることが推奨されています。
筋トレ後にしっかりと休息をとり、回復期間を設けることも重要です。
まとめ
これから肩の筋トレを始める方におすすめのメニューは以下のとおりです。
- サイドレイズ(自重)
- ショルダープレス(バーベル)
- サーキットトレーニング(自重)
肩の筋肉を鍛えることは、外見を引き締めるだけでなく、健康的な体づくりにも大きな影響を与えます。
肩回りの筋肉を強化すると、姿勢が良くなり、肩こりの緩和や関節の安定性が向上します。
正しいトレーニングを行い、着実に理想のボディを目指しましょう。