ヒップアップトレーニングは、美しいヒップラインを手に入れるための効果的な方法です。
日常生活での姿勢や体の動きに大きく影響するお尻の筋肉は、見た目だけでなく、腰痛予防や運動能力向上にも重要な役割を果たします。
特に座り仕事が多い現代社会では、お尻の筋肉が衰えやすく、たるみや姿勢の崩れにつながりがちです。引き締まった理想のヒップを手に入れるために、効果的なヒップアップトレーニングを取り入れてみましょう。
ヒップアップを目指すためには、ただお尻の筋肉を鍛えるだけでなく、正しいフォームやさまざまな筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。
この記事では、自宅でも簡単にできるヒップアップのトレーニング方法やその効果について詳しく解説していきます。
ヒップアップ筋トレの効果
お尻の形を美しく整える
お尻の主な筋肉である大臀筋、中臀筋、小臀筋を効果的に鍛えると、お尻全体のボリュームが増し、丸みを帯びた形が作られます。
大臀筋はお尻の中でも最も大きな筋肉で、お尻の丸みを作り出す重要な役割を担っています。
この筋肉を鍛えることで、お尻の上部から中部にかけてのボリュームがアップし、ヒップラインが引き上がります。
中臀筋と小臀筋はお尻の側面に位置しており、腰からヒップのラインを美しく整える役割があります。しっかり鍛えてあげることで、左右に広がらず引き締まったシルエットが得られます。
例えば、サイドレッグリフトやクラブウォークといったエクササイズは、中臀筋や小臀筋をターゲットにしており、お尻の側面の丸みを強調し、腰回りからヒップにかけてのラインを引き締めます。
腰痛の予防・改善
ヒップアップ筋トレは、腰回りや骨盤を支える筋肉を強化し、腰痛の予防や改善に効果があります。大臀筋や中臀筋を鍛えることで骨盤が安定し、腰椎への負担が軽減されます。
しかし、これらの筋肉が弱いと骨盤が不安定になり、腰痛を引き起こしやすくなりますが、ヒップアップトレーニングで強化することで腰椎の動きを安定させることができます。
また、ヒップリフトやヒップスラストなどのエクササイズで体幹全体を鍛えると、腹筋や背筋も強化され、腰椎の過度な動きを防げます。
股関節の柔軟性も向上し、腰や骨盤にかかる負担が軽減されるため、腰痛の改善に繋がります。
基礎代謝の向上
ヒップアップ系のトレーニングを行うと、脂肪と筋肉のバランスが改善され、皮膚が引き締まり、セルライトの減少にも効果があります。
お尻の筋肉は体の中でも特に大きな筋肉群であり、ここを鍛えることで筋肉量が増加します。
筋肉が発達すると、代謝が上がり、脂肪燃焼が促進されるため、お尻に溜まった余分な脂肪が減少し、全体的に引き締まった見た目になります。
またエネルギー消費量も増えるため、太りにくい体質を作ることができます。
姿勢改善と体のバランスの向上
ヒップアップトレーニングは、体幹や骨盤周りの筋肉を効果的に鍛えることで、姿勢の改善に繋がります。
ヒップリフトやバックキックなどのエクササイズを行うと、腹筋や背筋を含む体幹全体が強化され、姿勢の安定性や体のバランス感覚が高まります。
その結果、日常生活において立ち姿勢や歩行時の動作がスムーズになり、全体的な美しさが引き出されます。
ヒップアップにおすすめの筋トレメニュー
ブルガリアンスクワット(ヒップアップ特化版)
ベンチや椅子、自宅であればベッドなどに片足を後ろに乗せ、前に出した片足でスクワット動作を行うエクササイズです。
片足ずつ行うため、バランスや安定性の向上にも効果的で、通常のスクワットよりも負荷が高いのが特徴です。
今回は、ヒップアップに特化したブルガリアンスクワットをご紹介します。
- 足を乗せる前に、まずは立ち位置を決めます。一度腰かけて左足を伸ばしたら、その伸ばした足の位置からさらに一歩踏み出した場所ががスタート位置になります。
- そのまま立ち上がって、右足は後ろに乗せましょう。足の甲が乗るくらいの位置に乗せてください。
- 両手は自然に下ろした状態にして、姿勢は下を向いて猫背で行います。
- そのまま、お腹と腿をくっつけるようなイメージでしゃがみます。戻るときの足の力の入れ具合は、かかと:つま先=2:1くらいの比重で、もとの位置に戻ります。
- 10回~15回を1セットとして、交互に行います。
通常のブルガリアンスクワットでは、正面を見て姿勢を真っすぐにしながら行います。そのため、「猫背になってはいけない」と教わった方もいらっしゃるでしょう。
今回のようにお尻を鍛えたい場合には、猫背の姿勢で行うのがポイントです。
同じトレーニングでも、すこしポジションが変わるだけで効果が変わってきますので、どこを鍛えたいかしっかりとイメージして効果的なトレーニングを目指しましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトは、腰回りや大臀筋に効果的なトレーニングです。
仰向けに寝て、膝を立てた状態から腰を持ち上げるシンプルな動きですが、正しいフォームで行うことが重要です。
- 仰向けに寝転び、膝を曲げて足を腰幅に開きます。足の裏は床にしっかりとつけましょう。手は体の横に置き、リラックスした状態で準備します。
- 息を吐きながら、お尻をゆっくりと床から持ち上げます。膝から肩までが一直線になるように意識しましょう。腰を反らず、腹筋をしっかりと締めるのがポイントです。
- お尻が一番高く上がったところで1~2秒間キープします。お尻の筋肉がしっかりと使われているのを感じましょう。
- 息を吸いながら、お尻をゆっくりと床に戻します。完全に床につけず、軽く浮かせた状態で次の動作に入ると、より効果が高まります。
- これを10〜15回繰り返し、1セットとします。セット数は3セットを目安に行いましょう。
腰に負担をかけないよう、腰を反りすぎないことが大切です。
足裏でしっかりと床を押すことで、お尻と太もも裏の筋肉に刺激を与えられます。
呼吸は自然に、動作に合わせて行うよう心がけましょう。
バックキック
バックキックは、四つん這いの状態で片脚を後ろに蹴り上げる動作を繰り返すトレーニングです。
大臀筋を集中的に鍛えられ、お尻の形を整えるのに最適です。
しっかりと背筋を伸ばし、骨盤を固定して行うことで効果が高まります。
- 床に四つん這いになります。手は肩の真下に、膝は腰の真下に配置し、背中は自然な位置でまっすぐに保ちます。視線は床に向けてください。
- 一方の脚を床から持ち上げ、膝を90度に曲げたまま、かかとを天井に向かって押し上げます。お尻の筋肉にしっかりと力が入るように意識します。腰を反らないように注意し、腹筋を使って体幹を安定させます。
- 足を持ち上げたトップの位置で1~2秒間キープし、お尻の筋肉を意識して締めましょう。
- 脚をゆっくりと元の位置に戻しますが、膝を完全に床につけないようにして、次の動作に移ります。
- 片脚で10〜15回繰り返したら、反対側の脚でも同様に行います。左右各3セットを目安にしましょう。
腰が反らないように注意し、背中はまっすぐ保ちます。
動作中は常にお尻の筋肉を意識し、力を入れるようにします。
呼吸を止めないようにし、上げるときに息を吐き、戻すときに息を吸うようにしましょう。
ヒップアップ筋トレの効果を高めるためのポイント
効果的にヒップアップを行うために、ポイントをご紹介します。
正しいフォームを維持する
ヒップアップを目指すには、正しいフォームと継続が重要です。フォームが崩れると、効果が半減し、怪我のリスクも高まります。
まずは、筋トレを行う前にターゲットとなる大殿筋、中殿筋、小殿筋を意識しながら、正しいフォームを習得しましょう。
また、筋トレは毎日行う必要はありません。2〜3日おきに、無理のない範囲で行うことが継続のコツです。
ウォームアップとクールダウンを行う
筋トレ前のウォームアップは、筋肉を温めて柔軟性を高め、怪我を予防するために必要です。
また、トレーニング後のクールダウンは、筋肉の緊張をほぐし、疲労回復を促進します。
ウォームアップとしては、軽い有酸素運動やストレッチを行い、クールダウンには静的なストレッチが効果的です。
特に自宅で筋トレを効率的に行うのであれば、ウォームアップとクールダウンを行うことをおすすめします。
呼吸を止めない
呼吸を止めてしまうと血圧が急激に上がり、目眩や体調不良を引き起こす可能性があります。
非常に危険なので、呼吸を止めないように十分注意しましょう。
またトレーニング中の呼吸は、筋肉の緊張を和らげ、効果を高めてくれます。
筋力を発揮する際に息を吐くことで、筋肉の収縮が効率よく行われ、ターゲットとなる筋肉(お尻の筋肉)にしっかりと負荷がかかります。
一方で、息を吸うときには腹圧が安定し、体幹がしっかりとサポートされるため、フォームを正確に保ちながら動作が行えます。腰や背中に余計な負担がかかることを防ぎ、ケガのリスクを減らします。
特に力を入れる動作で呼吸を止める人が多いので、自然に呼吸するようにしましょう。
過度な負荷を避ける
効果を早く得たいと思い、いきなり重い負荷や高い強度のトレーニングを行うのは避けるべきです。
無理な負荷は筋肉や関節に過剰なストレスを与え、怪我を引き起こす可能性があります。
初めてのトレーニングでは、自分に合った軽めの負荷から始め、慣れてきたら徐々に負荷を増やすことが大切です
休息を十分に取る
筋肉は休息中に修復され、成長します。
毎日同じ筋肉を使い続けると、疲労が蓄積し、効果が出にくくなるだけでなく、オーバートレーニングのリスクも高まります。
筋肉を十分に回復させるために、筋トレは週2~3回、筋肉痛が治まるまで同じ部位は休ませることが推奨されます。
これらのポイントを守ることで、ヒップアップトレーニングの効果を最大限に引き出し、怪我を防ぎながら安全にトレーニングを続けることができます。
まとめ
自宅でできるヒップアップ筋トレは以下のとおりです。
- ブルガリアンスクワット(ヒップアップ特化版)
- ヒップリフト
- バックキック
他にもスクワットはヒップアップにもいいので、ご自宅で簡単にできるトレーニングとしておすすめです。
ヒップアップを目指す場合、1種類のトレーニングに固執せず、さまざまな筋肉にアプローチできるトレーニングを取り入れることが大切です。
中臀筋や小臀筋にも効くエクササイズを取り入れることで、全体のバランスが整い、より引き締まったヒップラインを実現できます。
せっかくトレーニングを始めるのなら、まずはご自身にあったトレーニングを知ることが重要です。理想のスタイルを目指すためにも、Atelier Reve 藤が丘に是非お気軽にご相談ください。
私、プロトレーナーりゅうけんが、本気で向き合い全身全霊でサポートさせていただきます。